ずっと日本に住みたいんだけど、永住ビザと帰化のどっちを申請したらいい?

このままずっと日本で働いて、日本で生活していきたい。

永住ビザと帰化は何が違うの?どっちを申請したらいいの?

そのような疑問をお持ちの外国の方に、在留資格(ビザ)の申請サポートができる行政書士の私がお答えします。

永住ビザと帰化について

永住と帰化について説明します

日本に住む外国人は在留資格(ビザ)を取る必要があります。

日本にずっと住める「永住」の在留資格(ビザ)は、「永住ビザ」や「永住権」と呼ばれています。

ビザではなく、「帰化」によって日本の国籍を得ることでも日本にずっと住むことができます。

そして永住ビザも帰化も、日本での活動制限がなく、日本で自由に仕事ができます。

永住ビザと帰化の共通のメリットは、これ以外にもあります。

永住ビザと帰化の共通のメリット

・ビザの変更や更新などの手続きがいらない。

・社会的に信用され、住宅ローン等の借入れがしやすくなる。

・配偶者が外国人の場合、配偶者としてのビザを申請できる。
 永住ビザ→「永住者の配偶者等」のビザ
 帰化  →「日本人の配偶者等」のビザ


それではどのくらいの方たちが、永住ビザや帰化を申請して許可されているでしょうか。

許可されている人数

永住ビザ

2019年に「永住ビザ」を申請して許可された人数は、32,150人でした。

そのうち、中国の方が15,542人と最も多く、フィリピン(2,998人)、韓国(2,521人)と続きます。

許可率は約56%で、10人のうち4人は不許可になっています。(e-statより)


帰化

2019年に「帰化」の申請をして許可されたのは8,453人で、そのうち韓国や北朝鮮の国籍の方が4,360人と最も多く、中国の方が2,374人となっています。

許可率は約80%となっています。(法務省民事局より)


それでは、永住ビザと帰化にはどのような違いがあるでしょうか。

永住ビザと帰化の違い

永住と帰化の違いを説明します
  永住ビザ 帰化
国籍 いままでの外国国籍のまま。日本国籍にはならない。 いままでの外国国籍から、日本国籍になる。  
再入国 ・再入国許可期間5年まで(海外での延長1年まで)
・みなし再入国許可は1年まで
期限なし。 海外へ行くときは、日本のパスポート。
在留カード ある。7年ごとに更新手続きが必要。 ない
申請先 出入国在留管理局(入管) 法務局。面接もある。
日本在住年数 原則、10年以上
特例の説明はこちらのNo.2
原則、5年以上
日本語能力 条件なし 日常生活ができるレベルが必要
その他 ※右の帰化のような特徴はない ・選挙に投票でき、選挙の候補者になれる 
・国家公務員として働ける
・日本人と同じ社会保障を受けられる
・本名を日本名にできる(しなくてもよい) 


帰化の方が永住ビザよりも自由度が高く、メリットが多いようにも見えます。

しかし、帰化はそれまでの国籍を失くす制度です。
そのことのデメリットをよく確認してから、帰化の申請をしたほうがよいでしょう。

許可条件

許可のための条件

永住ビザの条件

1.行いが善良であること
 きちんと税金を支払っているか、犯罪歴がないか、交通違反はしていないか、など

2.自分で生活をしていける資産や仕事の能力があるか

3.引き続き10年以上日本に住んでいること
 そのうち、就労ビザや居住ビザでの滞在が5年以上あること
 (特例の説明はこちらのNo.2 原則10年在留に関する特例)

4.国民健康保険や国民年金などをきちんと支払っていること

5.入管への届出をきちんと行っていること
 高度専門職…所属機関との契約の変更について
 配偶者ビザ…配偶者との離婚や死別について

6.いま持っているビザの許可期間が3年以上であること
 この年数は変わる可能性があるので確認が必要

7.公衆衛生上の問題がないこと
 伝染病をもっていないこと、など


2019年5月に永住許可に関するガイドラインが改定され、審査の基準が厳しくなりました。

税金や年金などに関する支払いについて、証明する書類が増え、厳しく審査されるようになったのです。

帰化の条件

注)ここでは、一般的な条件について説明します。
  日本人の配偶者等、条件がより簡単なケースについては別の記事でご説明します。


1.引き続き5年以上日本に住んでいること

2.20歳以上であり、また、出身国の法律の成人年齢にもなっていること

3.行いが善良であること
 きちんと税金を支払っているか、犯罪歴がないか、交通違反はしていないか、など

4.自分または配偶者・親族などの資産や仕事の能力によって、日本で安定した生活を送れること

5.他の国籍がないこと、または、帰化したらそれまでの国籍をなくすこと

6.日本政府を破壊するような者でないこと

7.日常生活ができるレベルの日本語能力があること


永住ビザも帰化も、申請してから審査結果が分かるまでに約1年かかります。

まずは許可される条件を満たしているかどうか、自分できちんと確認したり、専門家や法務局に相談したりしてください。

まとめ

今回は、永住ビザと帰化の違いについて、説明しました。

ポイントは以下です。

・永住ビザと帰化には、日本で自由に仕事ができるようになるなどのメリットがある。

・帰化は永住よりも自由度が高いが、もとの国籍を失うなどのデメリットを理解したほうがよい。

・許可されるための条件を自分が満たしているかをきちんと確認すること。


申請する場合は、はじめに専門家や役所に相談するなどして、正しい情報を得て、しっかりと準備をしてください。

また、今は新型コロナの件がありますので、入管や法務局の最新情報に注意をしてください。